ヒストールのブログ

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【FGO】源頼光は正月の神様の化身

ハロー、ブラザー、シスター。
今回は、FGO源頼光牛頭天王のお話だ。ネタバレ注意。
FGO世界では、源頼光牛頭天王の化身だ。しかし、牛頭天王(ごずてんのう)が「お正月の神様」で「竜宮城の乙姫さまの旦那さま」で「八王子のお父さん」という一般教養を知っている大人はかなり少ない。


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牛頭天王は、正月を含んだ五節句の神様で、京都で有名な祇園祭の神様でもある。
お正月   (1月1日)
ひな祭り  (3月3日)
こどもの日 (5月5日)
七夕    (7月7日)
重陽    (9月9日)
牛頭天王は、こんなに日本人や京都に縁深い神様なのに、なぜか全然知られていない。そして、FGOのイベントや幕間であったように「丑御前」という妖怪じみた存在になっている。これはどうしてだろうか?


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明治より前、日本人は、仏教の始祖ゴータマ(最高の牛)・ブッダになじめず、次第に「牛」に排他的になり、ゴータマの角を持つ者を「鬼」とし、不吉な時間を「丑(うし)三つ刻」とし、「丑寅(うしとら)は鬼門」とし、貴船神社の御伽話『貴船の本地』で、牛頭天王を鬼の大王に貶め、さらに古浄瑠璃『丑御前の御本地』では妖怪・丑御前に貶めた。


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貴船神社貴船大明神は、「丑の年、丑の月、丑の日、丑の刻」に降ったとされており、それはゴータマ(最高の牛)という神聖な文脈で、不吉な文脈ではない。けれど、古浄瑠璃の丑御前は、「丑の年、丑の日、丑の刻」に生まれた妖怪としている。
年と月と日と時間でゴータマを否定し、方角でゴータマを否定し、ゴータマの角持つ鬼を否定する。ここまで徹底的に否定されてしまえば、正月とひな祭りとこどもの日と七夕と祇園祭の“神様”でも、鬼や妖怪と思われてしまう。


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けれど、FGOのイベント「鬼ヶ島」では、本来の牛頭天王は、国産み島産みのイザナギイザナミ級の権能を持つことになっている。イザナギと言えば、その左目から太陽神アマテラス、右目から月神ツクヨミ、鼻から海と嵐の神スサノオを産んだ存在だ。FGO牛頭天王スサノオではなく、太陽神や月神スサノオを産んだ上級神扱い。

 

源頼光が神が妖怪か人かあやふやなように…、紅閻魔によれば酒呑童子は「やんごとなき神の血を引き」、茨木童子は「元人間」だそうだ。巴御前や金時を含めた神や鬼や人のお話はどういう結末に向かうのだろうか。
参照
八坂神社の『祇園牛頭天王御縁起』         大晦日や正月や小正月(火祭り)の起源
貴船神社の『貴船の本地』             節分の起源
陰陽道の 『三国相伝陰陽輨轄簠簋内伝金烏玉兎集』 蘆屋道満安倍晴明から奪ったとされる秘伝書
古浄瑠璃の『丑御前の御本地』           坂田金時のキャラクターが完成してる作品