ハロー、ワールド。
今回は、深海電脳楽土SE.RA.PHにおける
タマモキャットとトリスタンの発言の真相。
これは【異聞帯インドの予言】だ。
ネタバレ注意。ネタバレ注意。
CCCコラボ、深海電脳楽土SE.RA.PHのストーリーで、
主人公たちが「SE.RA.PHを裏返す」案を模索している時、
タマモキャットが【正月に食べる餅】を裏返す話をする。
その発言をトリスタンが受けて、「悔しい」「リリック」と言い、
トリスタンはキャットに【シキブ=ムラサキ?】と尋ねる。
これは一見、タマモキャットがSE.RA.PHの裏側へ行く方法を語り、
トリスタンがタマモキャットを紫式部だと勘違いしたように見える。
全然ちがう。これは、かなり複雑な異聞帯インド預言だ。順を追って説明しよう。
まず、タマモキャットの【正月に食べる餅】から。蘆屋道満は、安倍晴明から
陰陽道の秘伝書『簠簋内伝(ほきないでん)』を奪った、とされる。
その秘伝書の最初に、源頼光の源である〈牛頭天王〉が出てくる。
牛頭天王は【正月の神】であり、秘伝書で【正月の餅】の起源が語られる。
つまり、キャットの
>正月に食べる餅はなぜ美味しいと思う?
>それは裏が焼けたら表も焼くからなのだな。
>回らぬのなら回してみせようネコハンド
>即ち、もっとも弱い部位を攻撃するのだな。
>笑う門には福来たる、リンクスリンクス大回転と来た。
は未来の異聞帯におけるリンボの話だ。
「もっとも弱い部位を攻撃するのだ」とは、
異聞帯インドのアキレス腱、これ以上はない急所と評された四角のこと。
『四角』とは、拝火教の四角箱舟のこと。
なぜインドに拝火教の四角があるのか?それは、近現代インドの支配層が
多数派のヒンズー教ではなく、少数エリートの拝火教徒(パールシー)だからだ。
なぜ拝火教の四角がインドにとってアキレス腱なのか?
まず、インドとイランは共通の先祖アーリア人と共通の神話『ヴェーダ』を持つ。
けれど、ゾロアスター教こと拝火教の宗教革命により、イランとインドでは
善神と悪神のグループが真逆になった。さらに拝火教では世界や人生は一度きり。
つまりインド内で拝火教が広まれば、インドの善悪は真逆になり、
輪廻転生というインドの世界観そのものがひっくり返ってしまう。
キャットの言うように、まさに「リンクスリンクス(輪廻)大回転」だ。
拝火教では、四角箱舟に、アンリマユ(本物)が大雪をもたらすことになっている。
ところで、リンボについて
「神を喰らったもモノ」
「悪の神を自らの魔力へと置き換え」
と解説されている。
剪定事象の天草四郎の発言
「同胞である人どもに殺され続けた神」から合わせて察するに、
リンボが喰らった悪の神はサーヴァントのアンリマユ(偽物)のことだ。
本物のアンリマユならインドの四角に大雪を降らせるが、
偽物のアンリマユには大雪の権能がない。あるのは冬木を焼いた「大火」の力だ。
ここでキャットの発言に戻る。
>それは裏が焼けたら表も焼くからなのだな。
>回らぬのなら、回してみせようネコハンド。
「裏が焼けたら表も焼く」はリンボが偽アンリマユの力、
聖杯の泥の力を使い、異聞帯インドの表裏を両方を焼く未来を意味する。
「回らぬのなら、回してみせよう」は、本来は異聞帯に中立のはずの
リンボがインドに干渉して、インドの善悪をひっくり返す未来を意味する。
そういうと、異聞帯インドは暗くなりそうだが、悲しみのトリスタンは、
キャットのこの発言にどう反応したか?
>私は悔しい……なんと美しいリリックでしょう……
>もしやシキブ=ムラサキ?
悲しみのトリスタンが悲しんでいない。「なんと美しいリリック」だ。
つまり、異聞帯インドは、リンボによって表も裏も焼かれるが、最後は
「なんと美しいリリック」と「シキブ=ムラサキ」の締めが待っている。
もう一度キャットの台詞を見てみよう。
「笑う門には福来たる」つまり、笑いと福がインドに来る。
「リンクスリンクス大回転」とは、2回の回転、インドは2回ひっくり返り、
元に戻ることを意味する。
これだけのやり取りをタマモキャットとトリスタンはやってのけたのだ。
さすがタマモキャット、さすがトリスタンだ。
本当に、FGOにはさまざまな伏線がある(しみじみ)。