ヒストールのブログ

ふんぐるい むぐるうなふ

【呪術廻戦135話】裏梅は火を求める蘆屋処女

 
 ハロー、ガイズ。
 わたし聖書ヴィヴリア神話ムーソロギアー清姫好きのヒストール、よろしくね。
 これは『呪術廻戦』135話から裏梅中心の考察。ネタバレ注意。
 
 

f:id:tenfingers:20210118223934p:plain

愛なら仕方ない
 
 まず裏梅の「氷凝ひこり」の前に宿儺と同じ、千年続く火の話をしよう。『Fate/Grand Order』に出てくる清姫は、千年前から安珍を焼く女と知られている。清姫はイケメン僧侶の安珍を愛し、安珍に噓を吐かれて安珍を追いかけてるうちに火を吐く竜となり、道成寺の鐘に逃げ込んだ安珍を焼き殺してしまう。四百年後、道成寺は鐘を再興したが清姫の怨霊に祟られ、ひどい鐘の音や災害や疫病などのいわくがつき、鐘は不吉さゆえに山に捨てられた。が、この鐘は豊臣秀吉軍に拾われ合戦の合図に使われた。合戦後、清姫の鐘は丁重に京都へ運ばれ、寺で供養された。
 

f:id:tenfingers:20210119065921j:plain

安珍は燃える
 
今ではなぜか道成寺の僧が楽しげに安珍が焼かれる絵巻物をノリノリで語る。わたしの目には愛しさゆえに竜となり焼き殺すほど一途な清姫がとても可愛い。清姫まつりで安珍が何百年焼かれても仕方ない清姫伝説は、仏法説話、能楽、三味線、人形浄瑠璃、江戸長唄、歌舞伎、わらべ歌など尋常ではない伝え方をされている。清姫の愛の火は仏道では割り切れない何かがある。清姫は自らと安珍を「前世の生まれ変わり」と信じている。つまり清姫は千年以上前から安珍を愛してる。なんて一途な愛の火だろう。 
 

f:id:tenfingers:20210118232009p:plain

蘆屋貞綱の簡易領域
 
 氷凝ひこり能楽をつくったかん阿弥あみ(1333-1384)または世阿弥ぜあみ(1363?−1443?)の『求塚もとめづか』に出てくる言葉。遠回しな話をわざわざ記事に書くのは因縁がある。この能の舞台となる「生田の里」は「蘆屋(芦屋市)」の話で『万葉集』にある話。蘆屋と言えば、安倍晴明(921〜1005)のライバルとされる蘆屋道満。この漫画では蘆屋貞綱が考案したとされる簡易領域がたびたび登場し、偽夏油は簡易領域に反応する。
 

f:id:tenfingers:20210104200905p:plain

シン・陰推し
  
 偽夏油こと脳男のうおとこは蘆屋貞綱がつくったシン・陰流と簡易領域に好反応する。わたし脳男のうおとこは蘆屋一族と考えている。蘆屋貞綱は弱者のために簡易領域を発明した人なので、脳男のうおとこは蘆屋貞綱とは別の蘆屋ナントカか。
 

f:id:tenfingers:20210118140731p:plain

裏梅の呪法
 
 おそらく、裏梅は宿儺復活のため脳男のうおとこに協力している。そんな裏梅は「氷凝ひこり呪法」を使う。
 

f:id:tenfingers:20210118233446j:plain

ない処女おとめに弓の腕をアピールするマスラオ
 
葦屋宇奈比うない處女おとめ之 奥槨乎 徃来跡見者 哭耳之所泣  ─高橋虫麻呂、『万葉集』巻第九
 
沢べなる氷凝ひこは薄く残れども━━『求塚もとめづか
 
 蘆屋の地、生田の里の伝説。ない処女おとめは二人のマスラオに求められて一人に靡き一人に恨まれるのをよしとせず、自殺する。二人のマスラオもない処女おとめの後を追い、自殺してしまう。能楽求塚もとめづか』は『万葉集』の伝説を踏まえた物語だ。僧たちが薄く氷凝ひこ生田の里に行った時、地元の女たちに案内してもらう。僧たちが求塚もとめづかの名を出すと急に女たちは急によそよそしくなり去ってしまう。僧たちは一人残った女に求塚もとめづかの話を聞くが、その女こそない処女おとめの亡者だった。僧たちは、地獄に落ちた彼女のために祈る。僧たちの祈りの力で、彼女を苦しめる業火の煙が消えるが、彼女は自分の手を引く二人を見て、業火がぶり返し地獄へ落ちていく。その地獄の業火が消える時が来た。けれども、ない処女おとめは地獄の業火が消えた暗闇より、火宅(この世)の求塚もとめづかへ戻っていく。
 

f:id:tenfingers:20210119194010p:plain

宿儺の火
 
 裏梅は仏のいる極楽よりも、地獄の業火の如き宿儺様が好き。まさに裏梅はない処女おとめ。裏梅の性別わかんないけど、氷の裏梅と火の宿儺はそそられる。
 
 

f:id:tenfingers:20210119004211p:plain

漏瑚を焼いた火の中で
 
 裏梅もない処女おとめ清姫も千年越しの愛の火に縁ある。地獄の業火、清姫の吐く火、カルマで仏や地獄で割り切れない火。ヤマタノオロチに近い魔虚羅さえ焼く火。宿儺が火の中で漏瑚に見せた慈悲。
 

f:id:tenfingers:20210119194623p:plain

空気を変える
 
 宿儺の強い火、裏梅のハイレベルな氷、蘆屋好きの脳男のうおとこが語る新世界。呪術師側が劣勢なので九十九由基の参入はホッとさせられた。「呪霊の生まれない世界を作ろうよ」の九十九由基と「新しい世界」を語る脳男のうおとこはどんな風に相対するんだろう?楽しみだ。
 

求塚 
 
 動画21:09に「氷凝ひこり
 「蘆屋」「氷凝ひこり」「火焔」つながりで『求塚もとめづか』はなかなか考察しなそう。
 
 
  わたしはいつも冒頭で言ってる通り、聖書ヴィヴリア神話ムーソロギアー好きなので、正直、聖書やギリシャ・ローマのラヴをすっとばして「好きの反対は無関心」「愛ってあまり言わない」の『呪術廻戦』記事を書きにくい。それはそれで苦手な分野に挑戦、みたいな書きごたえはあるが、毎週書く程のネタはない。ヒストールは『呪術廻戦』記事をたまに書くかもしれない、みたいな感じ。わたしは『呪術廻戦』に関しては読者ときどき考察者として楽しませてもらおう。では、またね〜👋
 
 初の真人考察。

 

tenfingers.hatenablog.com