賢者の石は、賢者の石である。
最も愚かな者は、金もうけのためにそれを作れるかもしれないと思う。
最も愚かな者は、卑金属を貴金属に変える石など作れるわけがないと言う。
すごく愚かな者は、それを自分で作ろうとしてみる。
すごく愚かな者は、錬金術をやらずに別の金もうけの方法を探す。
とても愚かな者は、「錬金術はアルコールの蒸留方法、酸の大部分を発明した化学の前身だ」と言う。
とても愚かな者は、「粒子加速器で金が得られたけれど、採算が合わずに損をする」と言う。
愚かな者は、「パラケルススは錬金術師ではなく、医者だった」と言う。
愚かな者は、「結局、誰も賢者の石を作ったことがない」と言う。
普通の者は、「賢者の石は存在する」と言う。
賢い者は、「賢者の石は作る必要がない」と言う。
聖なる者は、言葉を秘める。
聖なる者を製造する聖なる者は、賢者の石を使う。
賢者の石は、賢者の石である。