ヒストールのブログ

聖書・チェンソー・呪術

【化物語101話】忍野メメのわかり難いおせっかいと線引き

 

f:id:tenfingers:20201002124146p:plain

白馬の騎士アララギ
 
羽川翼は可憐なるメインヒロイン! 
 
 じゃなかった。ハロー、ガイズ。
 わたし聖書ヴィヴリア神話ムーソロギアーきで西尾維新嫌いのヒストール、よろしくね。
 これは漫画『化物語』のオッサン話。羽川翼は釣りだ!
 おかしな入りだが、わたしはこのマンガ企画を高く評価している。
 大暮維人と『化物語』の相性がきわめて良いのは誰もが認めざるを得ない。
 特に羽川翼阿良々木暦の高校生らしい表情はすごく良く描けている。
 すでにハイクオリティかつヒットしたアニメ化の後で、
 マンガを描いて(西尾維新嫌いからも)高く評価されるのは至難の業だ。
 「何を今更?」とはならない最高の企画、最高のコラボ。
 さて、作品企画についてはこれくらいにして、
 
 忍野メメが中立の範囲内で阿良々木暦におせっかいをしている━━
 
 の話をしよう。もっとも、原作ファンには当然の前提かもしれないし、
 マンガだけ読んでる人には忍野メメの手口が初めてわかるかもしれない。
 わたしは小説、物語シリーズをあまり読んでいない、なので用語はテキトウだ。
 わたしはファンでなく西尾維新が嫌いだが、アンチスレに全く書き込まない。
 わたしは、西尾維新の作品(アニメやマンガ)についてまず書かないので、
 珍しい気まぐれ記事として扱ってもらえば幸いだ。なるべくフェアに━━。
 まずは、別に101話に限らない話から。
 
 なぜ忍野メメは「阿良々木くん」とよく言うのか?
 
 だ。これは単純明快、阿良々木暦を人間側にとどめるためだ。
 「暦くん」でないのは、おそらくは家族とのつながり意識させるため。
 101話あたりの阿良々木暦は、心身が非常に不安定だ。
 【彼】は「いまの自分は人間と言えるのか?」と疑問を抱くたびに、
 【彼】はどんどん怪異、人の彼方、彼のモノ、モモノケ側に傾く。
 だから彼、モノ、モモノケ側と「人間側でない遠くの誰か扱い」をするのは
 非常に危険、不公平な誘導、悪意ある言霊になるわけだ。
 忍野メメは仕事柄、人と怪異の関わりの原因が人の心にあると知っている。
 彼は阿良々木暦が人間から離れていく心持ちの高校生と見抜いている。
 だからこそ、さりげなく「阿良々木くん」と言霊を繰り返し、
 「阿良々木くん」が好きそうな話題を振って人間側に寄せているわけだ。
 もっとも、それは怪異の専門家として、大人としての立場がある。
 だが一方で忍野メメは「タバコ」っぽい退魔の香(?)を咥えている。
 忍野メメは「ちょっとヤバい」なら香を焚くし、
 阿良々木くんが【怪異側】へ完全に行ってしまえば仕事をする。
 

f:id:tenfingers:20201002131106p:plain

やはり阿良々木くん
 
 それでやっと101話の話に入るのだが、
 まず忍野メメは阿良々木くんが吸血鬼にならないよう、
 夜の住人にならないよう、あえて朝に起こす。もちろん“阿良々木くん”つき。
 これは阿良々木くんがどこまで吸血鬼化してるかを観察する目的もあるだろう。
 当然、忍野メメは火をつけない「タバコ」を咥えている。
 
 

f:id:tenfingers:20201002131239p:plain

よく聞くと
 そして忍野メメは阿良々木くんの疑問、正義議論に付き合うフリをして、
 「人それぞれ」の言霊を使い、人の内輪に阿良々木くんを入れる丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶
 ここはギロチンカッターや正義の話をしているように見えるが、
 忍野メメにとっては高校生の「阿良々木くん」を
 人間側に寄せるための話をしているわけだ。
 穿った見方をすれば「君」や「悪党」すら「人」であり、
 正義だ悪党だよりも「人」であることがメイン。
 

f:id:tenfingers:20201002131929p:plain

たたみかける
 そして忍野メメは、阿良々木くんが自分が羽川から見て
 「まだ…ちゃんと人間のカタチをしているんだろうか」
 と不安になっていることを察して、
 「なんの経験もない一介の高校生
 という言霊で阿良々木くんを人間に引き戻す。
 忍野メメは照れ臭いのか阿良々木くん用か目を伏せ、
 いかにも「阿良々木くんを見ないで勝手に喋る大人」を装う。
 
 

f:id:tenfingers:20201002132607p:plain

やや中立
 
 さらに次に、忍野メメ「タバコ」を持つ手を阿良々木に向けながら、
 「阿良々木くん」「他人事」と言霊を語り人間側に引き戻し、
 阿良々木くんの「他人事」かよに対し、
 まだ「タバコ」を持つ手を阿良々木側に位置させたまま、
 (左右がおかしいが「タバコ」を持つ手こそ重要)
 「他人事だもん」と言霊を使い、人間側に引き戻す。
 「他事」はだ。吸血鬼ではない。
 だが忍野メメは薄目で阿良々木くんを観察している。
 ━━吸血鬼側に寄っているか、まだ人間か。
 
 こうしたさりげない口癖、台詞、行動、仕草、視線に、
 忍野メメおせっかい仕事、立場が現れている。
 
 多くを語ると野暮だし照れ臭い話。
 もちろん101話だけ特に細かく描かれているわけじゃあない。
 ただ「正義」の定義という表向きに騙され、裏が読めない読者もいる。
 ファンではないわたしでもこれ位は見える。
 大暮維人西尾維新がどちらも好き!という読者は、
 さらに多くのことが見えるか、見えるようになるはずだ。
 
 なぜかわたし羽川翼という恋する乙女ではなく、
 アラサー忍野メメ記事を書いてしまった(別に悪くない)。
 わたしは『化物語』の記事連載をする予定はない。
 ただこのマンガはちゃんと色々描かれているので、
 これはこういう意図だよ、と記事にしやすい(当たり外れはともかく)。
 マンガは人気商品だが、同時によく見ないで捨てられる商品でもある。 
 日本はマンガ大国だが、マンガ考察はほとんど発達していない。
 灯台下暗しというヤツ。ひょっとしたらプロのマンガ考察は、
 それ自体で仕事になるのかなと考えてみたり。
 とにかく、『化物語』はかなり情報量が多いマンガなので、
 意識的に見るとより楽しめるはず!
 まだ知らない人はマガポケで読んでみるといいよ。
 
 記事を読んでくれた人にありがとう&👏👏👏👏👏
 ではまた(しーゆー)。
 
pocket.shonenmagazine.com